「通信回線の金額を下げたい。」、「通信回線を今と同じ金額で安定させたい」なんていう事ありますよね。そんな通信回線の価格を抑えつつ品質を上げる方法について解説します。
企業の大切な通信網なんだから、高いお金を払って、通信品質を維持するのが当たり前となっている状況を少しだけ、「一回見直してみようかな」となっていただければ幸いです。
1.企業向けの通信回線はなぜ高いのか
通信回線の品質については、通信回線の品質に困ってませんか?どうやって改善するのか解説します。で説明しましたが、高い通信回線がどこにお金がかかっているから顧客に高い費用を請求する必要があるのかを解説します。
金額が上がる要因は以下の3つでしょう。
・設備が冗長化されている。
・通常にないメニューで提供される。
2.通信は確率で考える
通信回線が高い理由は説明しましたが、どのくらい落ちるのでしょうか。以前説明しましたが、SLAが99.5%の契約があるとしたら、簡単に言うと、「1か月で最長4時間弱程度しか通信が落ちないようにします。」という契約です。
以下、簡単に、SLAによって、どのくらい1か月と1年で最低レベルの時間を定義しているかを一覧にしました。年を入れているのは、契約内容で、SLAを1か月ではなく年単位で結ぶキャリアもあるからです。
ちなみに日本は一番下の99.99%という驚異的なSLAを提供している通信キャリアもいます。羨ましい。。。東南アジアにも契約だけじゃなく、自信もってその通信を保証できる企業が増えてほしいです。
確立という点を述べましたが、例えば、実質稼働率が99.5%の回線と、95%くらい稼働する通常のインターネットを2本引いた場合、どの程度の確立で稼働するのかを計算しました。
専用線は価格をインターネットの4倍としましょう。
インターネットを提供できるプロバイダーが2社居る場合は、稼働率も95%を2本組み合わせたほうが良いことになります。通常のインターネットを2本引くほうが専用線よりもコスパが良いことになります。
ここでは単純に稼働率を出しましたが、他にも、通信の品質を決める要因はたくさんあります。例えば、ビデオ会議を頻繁にする場合、映像や音声の乱れは非常に効率を下げますし、ストレスになります。適材適所で通信に必要な部分にお金をかけるためにも、確率の部分も計算に入れる必要があります。
3.通信回線を安く、安定的に抑える方法は?
ではここで、通信回線をできるだけ安く済ませるために、以下の事を行うと、定期的なキャッシュアウトを抑えることが出来ます。
・定期的に見直す。
・契約期間を延ばす。
・ネットワーク設計を見直す。
・条件を揃え、相見積もりを取る。
・品質保証条件(稼働率、SLA計算期間)
・回線品種(インターネット専用線、閉域網など)
・納期(金額次第で納期を変えることが出来ることがあります。)
・定期的に見直す。
通信回線は、一旦安定すると、入れ替えたくはない物です。ただ、固定費としてはじわじわボディーブローのように効いてくるので、少しでも下げる努力が必要です。そこで、最低でも回線の契約期間が切れる半年くらい前から、見積もりを取得始めましょう。
場所によりますが、3か月や4か月以上、回線の導入に時間がかかる場合があります。既存のキャリアの金額を下げるのか、新しいキャリアを使うのかによりますが、見直しは早めに動き始めましょう。
・契約期間を延ばす。
最後の一押しが欲しい時があります。どうしても相手がうんと言わない場合は、これも一つの方法です。2年契約を3年契約や4年契約にするという方法です。個人的には通信インフラの技術革新は1年で劇的に変わると言っても、その1年ですべて後れを取るほどではないと思いますので、ちょっとだけ何とか下げたいという理由があれば、契約期間を伸ばして契約を持ちかけるのも一つの方法です。
・ネットワーク設計を見直す。
通信方法という点で、価格を大きく抑える方法もあります。重要な通信はIP-VPNという閉域網を通し、インターネットだけは現地を通るという方法もできます。様々なオプションを持てますが、全ては日本のITチームと相談しなければ上手く以下くなる可能性が高いため、密に連絡を取り、セキュリティー要件などについて教えてもらうのが良いと思います。
4.まとめ
通信回線の価格を抑える方法はたくさんあります。一方で、回線を変える際には、不安定な回線は非常にストレスになりますので、必ず何を失うのかを考える必要があります。日本のITチームとも連携し、最適な環境をチームワークで作っていけるとよいですね。
もしよければ、通信回線契約時の注意!「品質保証」、「SLA」を過信してはいけない。に契約時の注意なども載せてますので、読んでみてください。
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