通信回線にどのくらいお金払ってますか?効果的なお金の使い方。

通信キャリア

「通信回線の金額を下げたい。」、「通信回線を今と同じ金額で安定させたい」なんていう事ありますよね。そんな通信回線の価格を抑えつつ品質を上げる方法について解説します。

企業の大切な通信網なんだから、高いお金を払って、通信品質を維持するのが当たり前となっている状況を少しだけ、「一回見直してみようかな」となっていただければ幸いです。

1.企業向けの通信回線はなぜ高いのか

通信回線の品質については、通信回線の品質に困ってませんか?どうやって改善するのか解説します。で説明しましたが、高い通信回線がどこにお金がかかっているから顧客に高い費用を請求する必要があるのかを解説します。

金額が上がる要因は以下の3つでしょう。

・人が動いている:保守、構築
・設備が冗長化されている。
・通常にないメニューで提供される。
人が動いているという点においては、感覚的にわかりやすいかもしれませんが、ネットワークの24時間の監視や現場駆け付けの人員準備を行うと、どうしてもコストがかかります。また、構築の際も、顧客に最適な通信経路などを感がるなどがあり、人の手間がかかるという点で、大きなコストがかかります。
次に、設備が冗長化されているという点です。通常のインターネットももちろん、中心部に近づけば近づくほど、通信インフラは堅牢なものになっていると思いますが、通信インフラはSLAによって、品質を保守する契約がありますので、顧客に近いところから設備が多重化されており、コストがかかります。
そして、通常にないメニューでの提供になるため、設備増強や、契約の作りこみが必要になるため、通常の金額よりも大きくコストがかかってしまうのです。
通常の金額の何倍もの金額を出してるのに、速度が出ないなどの不満が出るかもしれませんが、その分、何が起きても優先順位を高く設定されるという点においても、有利な契約なので、1つのキャリアしか回線が引けない場合は非常に高くても、一旦、その回線を契約する以外に手段が無いという事になります。

2.通信は確率で考える

通信回線が高い理由は説明しましたが、どのくらい落ちるのでしょうか。以前説明しましたが、SLAが99.5%の契約があるとしたら、簡単に言うと、「1か月で最長4時間弱程度しか通信が落ちないようにします。」という契約です。

SLAの時間について説明

以下、簡単に、SLAによって、どのくらい1か月と1年で最低レベルの時間を定義しているかを一覧にしました。年を入れているのは、契約内容で、SLAを1か月ではなく年単位で結ぶキャリアもあるからです。

ちなみに日本は一番下の99.99%という驚異的なSLAを提供している通信キャリアもいます。羨ましい。。。東南アジアにも契約だけじゃなく、自信もってその通信を保証できる企業が増えてほしいです。

確立という点を述べましたが、例えば、実質稼働率が99.5%の回線と、95%くらい稼働する通常のインターネットを2本引いた場合、どの程度の確立で稼働するのかを計算しました。

専用線は価格をインターネットの4倍としましょう。

稼働率比較

インターネットを提供できるプロバイダーが2社居る場合は、稼働率も95%を2本組み合わせたほうが良いことになります。通常のインターネットを2本引くほうが専用線よりもコスパが良いことになります。

ここでは単純に稼働率を出しましたが、他にも、通信の品質を決める要因はたくさんあります。例えば、ビデオ会議を頻繁にする場合、映像や音声の乱れは非常に効率を下げますし、ストレスになります。適材適所で通信に必要な部分にお金をかけるためにも、確率の部分も計算に入れる必要があります。

3.通信回線を安く、安定的に抑える方法は?

ではここで、通信回線をできるだけ安く済ませるために、以下の事を行うと、定期的なキャッシュアウトを抑えることが出来ます。

・条件を揃え、相見積もりを取る。
・定期的に見直す。
・契約期間を延ばす。
・ネットワーク設計を見直す。
上から順に解説していきまます。

・条件を揃え、相見積もりを取る。

一番分かりやすいのが、見積もりを取る際に、相見積もりにするという事です。3年間から5年間程度払い続ける回線費用ですから、価格は2社以上知っておいて損はないと思います。一方で、重要なのは、「条件を揃える」という事です。
通信インフラは保守や提供条件によって大きく金額が変わってしまいます。例えば、予算が決まっている場合は、予算を伝えて、提供できる上限を教えてもらうのが良いでしょう。条件は、最低限、以下を揃えて見積依頼を出すことをお勧めします。
・契約年数
・品質保証条件(稼働率、SLA計算期間)
・回線品種(インターネット専用線、閉域網など)
・納期(金額次第で納期を変えることが出来ることがあります。)

・定期的に見直す。

通信回線は、一旦安定すると、入れ替えたくはない物です。ただ、固定費としてはじわじわボディーブローのように効いてくるので、少しでも下げる努力が必要です。そこで、最低でも回線の契約期間が切れる半年くらい前から、見積もりを取得始めましょう。

場所によりますが、3か月や4か月以上、回線の導入に時間がかかる場合があります。既存のキャリアの金額を下げるのか、新しいキャリアを使うのかによりますが、見直しは早めに動き始めましょう。

・契約期間を延ばす。

最後の一押しが欲しい時があります。どうしても相手がうんと言わない場合は、これも一つの方法です。2年契約を3年契約や4年契約にするという方法です。個人的には通信インフラの技術革新は1年で劇的に変わると言っても、その1年ですべて後れを取るほどではないと思いますので、ちょっとだけ何とか下げたいという理由があれば、契約期間を伸ばして契約を持ちかけるのも一つの方法です。

・ネットワーク設計を見直す。

通信方法という点で、価格を大きく抑える方法もあります。重要な通信はIP-VPNという閉域網を通し、インターネットだけは現地を通るという方法もできます。様々なオプションを持てますが、全ては日本のITチームと相談しなければ上手く以下くなる可能性が高いため、密に連絡を取り、セキュリティー要件などについて教えてもらうのが良いと思います。

4.まとめ

通信回線の価格を抑える方法はたくさんあります。一方で、回線を変える際には、不安定な回線は非常にストレスになりますので、必ず何を失うのかを考える必要があります。日本のITチームとも連携し、最適な環境をチームワークで作っていけるとよいですね。

もしよければ、通信回線契約時の注意!「品質保証」、「SLA」を過信してはいけない。に契約時の注意なども載せてますので、読んでみてください。

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